賤業主婦第4話

2008年02月01日13:50  賤業主婦


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賤業主婦(せんぎょう・しゅふ)第4話「牝 犬」

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「さて..皆さんお待ちかね、本日の『特売品』の登場です。」

ビロードの緞帳のかかるステージに引き出された小さな檻。

それを覆うサテン地のクロスが、ぱあっと取り払われる。

..おおっ..会場に詰めかけた『客席』から声が上がる。

縦横高さが各々6~70センチしか無いような、中型犬用の、

人一人が身体を折り畳んで、やっと入るだけの小さな檻..。

その中に、身体を2つ折りにされるように縛られた『亜希子』がいた。

極限まで身体を折り畳んでいる為に、女として隠すべき、最も

羞ずかしいポイントが、ぱっくりとあからさまに晒されている。

「本日の『特売品』はアキコ..。本日、都内某ホテルに於いて捕獲された『野良牝』です。」

..野良牝(めす)..ああ..私ホテルの廊下で素っ裸になって、結局、捕まっちゃったんだ..。

亜希子は自らの軽率な行動を呪っていた。



「ホテルの職員、また、他の主催者等の情報から、この牝犬は、未だ飼い主のいない事が判明した事から、当『牝犬取引市場』は、この牝犬を『野良牝』と判断し、特売に供する事になったわけです」


..ああ..何て事なの..私..『ご主人様』がいないから、

『野良犬』にされちゃったの..?

亜希子は檻から逃れようとガタガタと身体を揺らした。

すると、四方から長い棒の様なものが伸びて来て、亜希子の尻肉をいやと言うほどつついた。

「おい、なかなかの美形じゃないか?」客席から声が上がる。

「ちょっと、こっちにケツを向けさせてくれないか?」

観客の声に応えて、檻がグルリと回される。

「ほう..」

汁を滴らせた内部まで剥き出しにされた亜希子の秘裂が客席の視線に晒される。

..ああ..いや..

獣欲剥き出しの男達の視線が痛いほどに媚肉に突き刺さる。

観客へのサービスか、1本の棒が檻の隙間から突き入れられ、亜希子の肉壺中央をグリグリと抉った。

..はぐうっ..

身を苛む痛みに、亜希子は不自由に折り畳まれた身体を精一杯よじりながら、身悶えた。

「ごらん下さい。特売品とは言え、なかなかの感度でしょう?『排泄処理用の性便器』としては十分に使える道具を持っています。それに..」


司会は更に喋り続けた。

「このクリトリスをご覧下さい。包茎手術を施し、普通の牝の数倍の感度を持つように肉体改造してあります。」

棒が亜希子の淫唇を捲り上げ、プックリと膨れたクリトリスを剥き出しにする。


ひゅううー!ぴぃーっ!

客席から歓声が上がる。

これ以上無い程に媚肉をくじり回され、亜希子は肉壺から淫らな蜜汁をポタポタと滴らせてしまった。


「おい、それで特売品かよ?」

「そうだ、結構な上物じゃねえか?」

「そんな品物、特売によく出せるな」

客席から疑問の声が上がる。


「はっはっはっ、なるほど..」

司会が苦笑しながら答える。

「ご不審はごもっとです。勿論、安いのにはわけがありまして、この牝犬は野良牝であり、ペットの鑑札や血統書が無く、また、主人が居ないので、調教も不十分なのであります。」

..えっ..何..鑑札..?..だって、私『人間』なのよ..

亜希子は顔を見上げた。

「何だよ、鑑札が無いのかよ。」

「狂犬病の予防注射もしてないのか?」

客席から声があがる。

..違う..違う...私人間なのよ..『鑑札』って何..?

『狂犬病の注射』って..

叫び声を上げる。だが、悲鳴はキャンキャンと言う犬の叫び声にしかならない。

ウソ..私..本当に『犬』になっちゃったの..?



「オイオイ、そんな『野良犬』なんか、本当に大丈夫なのか?」

「私どもの委嘱獣医で検疫はしてありますが、ご不審とあらば、どなたかステージに上がってご覧になって下さい。」

「じゃあ、俺が見てやろう」一人の男が手を上げ、ステージにタンタンと駆け上がって来た。



「ふん、こいつか。人間様のホテルの中をうろついてやがったのは..」

男は司会者から棒を渡され、無遠慮に亜希子の身体を檻の隙間から突き始めた。

キャンキャン..キャンキャン..

檻の中の牝犬が悲鳴を上げながら身悶えていた。

「ふん..こんな濡れ濡れのオマンコを剥き出しでホテルの中をうろつきやがって..あわよくば誰か金持ちの慰みモノにでもなって、拾って貰おうとしてやがったんだな..。」



続いて2人目の足音がステージに上がって来た。

「あら、貴方、この牝犬ならうちのペスちゃんの性欲処理にちょうどいいんじゃ無い。」男の妻らしい男が言った。

「ペスの相手か..そうだな。近所の牝犬を孕ませたんじゃ洒落にならんが、この程度の野良犬なら、避妊手術を施して、性欲処理専用に使うのに丁度いいだろう。」


「さすがお目が高い。」司会の男が追従を言う。


「じゃあ、早速お見合いしてみましょう?」そう言うと、男の妻は手元の鎖を引き寄せた。

「ペス、こっちへいらっしゃい..」

小さく折り畳まれた亜希子の身体よりは優に一回り大きい、大型猟犬がステージに上がって来た。

..いや..やめて..

その尖った鼻先が亜希子の媚肉に挿し入れられる。


..ああ..気持ち悪い..ヤメテ..ヤメテぇ..


キャンキャン..キャンキャン..

「うるさい牝犬ねえ」

男の妻が棒を握って、檻の中の牝犬を懲らしめようと棒を突き入れた。

滅多やたらに突きまくる。

キャンキャン..キャンキャンキャン..薄暗いステージに哀れな牝犬の悲痛な叫び声だけが響いていた..。










「奥さん..奥さん?」

白昼の妄想に浸っていた亜希子を現実の世界に引き戻したのは、本日のオークションの主催者であった。

「どうかしましたか?」

「いえ..」

白昼のホテルの廊下で全裸になった事で、牝犬売買市場に特売品として出され、本物の牝犬として淫らな悪戯をされる..と言う、あらぬ妄想に秘裂を濡らしていた事を悟られまいと、亜希子は顔を伏せた。

一瞬ではあったが、突然意識朦朧とした亜希子の姿に首を傾げながら主催者の男は懐に手を入れた。

「これを..。」男は、亜希子に黒い布きれを差し出した。

証明が薄暗い中でよくわからなかったのだが、手に取ってみると、それは『アイマスク』であった。

「これをかけろと..」

男が頷いた。

「お客様のプライバシーを尊重する為です。」

つまり、亜希子達『商品』に客の顔を見られないようにする為の配慮

だと言うのである。



..でも..亜希子は抗議したかった。

こっちは生まれたままの姿で体中を見られるのだ。

亜希子の妄想の中では、ラビアやアナルですら大きく開かれ、丹念に調べられる事になっていた。

いわばこっちはお尻の穴まで晒していると言うのに..。

「..だとすれば、こっちにだってプライバシーはあります。せめて、何か仮面かマスクのようなものを着けさせて下さい..」

だが、商品のプラバシーなど最初から認めるつもりの無い男は黙って

首を振った。

「規則ですから。イヤならお引き取りを..。」

男の頑なな態度に、亜希子は諦めてアイマスクをはめた。



実は..『目隠し』にはもう一つの意味があった。

商品である女達に『買い手』を選り好みさせない為である。

買い手達は、必ずしも女性達が好むような、若く美しい男性であるとは限らない。(いや、むしろそうで無いケースが圧倒的に多い。)。

ハーレクインロマンスやレディコミに出てくる様な素敵なサディストなど、そう滅多に居るものでは無いのである。

それはギラギラと太った中年、醜悪な老人、時には女性同士である事もあった。

或いは、挿入した途端にアソコが裂けてしまうような巨大な男根を持った外国人である事もあるだろう。

つまり、様々な人間が、このオークションに参加しているのであった。

そればかりでは無い。買い手は人間ばかりだとも限らないのだ。



例えば『大型犬』、外で子犬を孕ませるよりはマシと、飼い犬の性欲処理の為に、人間の女性を落札するS女性は決して少なくは無かった。

過去の例で言えば、このホテルからほど遠くない場所にある厩舎に於いて、馬用に落札された女性も居たのである。

勿論、こうした壮絶なケースは、ごく希な事ではあるが。



出展に供される女性達は、皆素人である。

プロの女性なら客の選り好みなど許されないが、素人はそうは行かない。

多くは夫や恋人に言われ、遊び半分で参加、或いはちょっとしたしたアバンチュール、小遣い稼ぎのつもりで参加した者達ばかりである。

故に、こうした様々ケースがある中で、落札者を拒否するケースも当然予想される。

中には競りの段階で、相手にあからさまな嫌悪を示す者がいるかもしれない。

こうしたトラブルを避ける為に、出展品自身に目隠しを課すのが、この会の『きまり』だったのである。



目隠しをさせた亜希子に、男はオークションの段取りについて喋り始めた。



「オークションに入る前に、このオークションの仕組みを簡単に説明します。

出展者はまず、ネット上のサイトに、自分の出展する品物のデータを掲載し、

競り値を決めます。競り値は公開では無く、非公開の入札と言う形を取り

ますが、勿論、直接値段をつけるような事をすれば『売春防止法』に触れる

のは間違いありませんから、値付けは『採点』と言う形で行います。

値段の目安は1点100円です。つまり1000点で10万円と言う事になります。」



「高値をつけた方がこのオークションに参加する権利を得る事になります。

参加者にはネットで通知し、開催日と参加者を決めます。

『商品』は女性とは限りません。時には男性のケースもあります。

後は、普通のオークションと一緒で、出展品を様々な方法で品定めしながら

最終的に最高値をつけた方に競り落とされる事になるわけです。

そんな事をして大丈夫なのか?..そう、疑問に思われるかもしれませんね。

厳密に言えば、これは明らかな法律違反です。しかし、きわめて証拠を立証

しにくい犯罪なのです。」



「..と言うのも、商品と客の間に直接的な金銭の収受が行われないからです。

主催者である私の元にも入りません。全ての収受は、出展した者と

競り落としたお客様との間に、直接的に行われる事になります。

売春行為が検挙される場合の多くは、金銭の収受の瞬間を押さえられた時

です。ところが、私どものオークションでは、金銭の収受と代償の提供が

全く異なる場所とタイミングで行われる事になりますから、まず現場を押

さえられる事はありません。つまり、仮に貴女がどなたかに競り落とされて

肉体を提供する性行為があったとしても、貴女が売春行為で逮捕される

可能性は、きわめて少ないのです。つまり、きわめて安全だと言う事になります。」



実は、もう一つこれには『カラクリ』があった。

出展品の売買代金は、互いに相殺する事が可能なのだ。

つまり、自分のパートナーを売却した代金で、他のパートナーを競り落とす事が可能だと言う事になる。

そうなると奴隷の売買は行われても、金銭の収受が全く行われないケースも発生する。

売買される奴隷には『金で売買される。』と言う屈辱を味合わせた上で、

実際の代金は支払わずに済むと言う、加虐者にとって誠に都合の良い『スワッピング』が可能になるのである。

加えて、このオークションの特徴は、オークションに際して、同じ様な

グレードの『商品』を必ず2人1組ペアで出展する事に特徴があった。

勿論、商品同士は互いに相手の事は知らない。

会場に来て、初めて複数でオークションにかけられる事を知るのである。

落札は1匹づつ別々の事もあれば2匹セットと言う事もあった。

何故出展を複数にするのか..?

理由は簡単である。目的は、『お試し』の段階で商品同士に競わせ、そのマゾ性を100%以上引き出す事にある。



「『出展品』のチェックを行います。この場でぴんと背筋を伸ばし、『気を付け』の姿勢をとって下さい。」

男はポケットからノギスを取り出して、亜希子の下半身のデータを採り始めた。

「ヴァギナの大きさは..縦が××センチ、横幅が××センチですか。..

まあ、普通ですか..ネ。クリトリスの直径は..ほう、2センチ..ですか。

これは大きい。ええと..包皮は切除スミ..

うん..綺麗に剥けてますねぇ。ピアスは両方のラビアとクリトリスに3本..」


「あの..オッパイにもあります。」

「ああ、そうでしたね。ピアスリングは計5コ..と。」

「ラビアの横幅は..ほう..3センチですか..こりゃ相当伸ばしましたねぇ..。ちょっと失礼..」

そう言うと、男は亜希子の肉壺の中に容赦なく指を入れてきた。

クチャクチャと音をさせながら、無遠慮にグリグリとこねまわす。

「はぅっ..ああ..」

久しぶりの他人の指の感触に、アキコは自分自身の秘壺が次第に濡れそぼって行くのを感じていた。

「はぅ..あっ..あぁ..」男の指を太股できゅっと挟み込む。

..ふふ..だいぶ飢えているようだな..。

男はニヤリと笑った。



ぎゅっ..クチュ..ギュっ..

男の『チェック』は入念をきわめていた。

まあ、数万円の『商品』を出品するのであるから、当然と言えば当然なのだが

初対面の男性に出会って5分もしないうちに肉壺をかき回される羞恥に

アキコは本当に自分が惨めな牝奴隷の境遇に堕ちてしまった事を悟らされていた。


ズボッ..男はアキコの中から引き抜いた指を鼻先に近づけ、匂いを嗅いだ。

「匂いは..まあ可もなく不可もなくと言うところかな。」

男は、次に指を擦り合わせて、液体の粘度を見た。

「質は..うん..分泌量が多いので、多少水っぽい所がありますね。」

愛液の匂いや粘度までチェックされ、アキコの頬が羞恥に赤く染まる。


「ちょっと失礼..」

男は再びアキコの秘裂に指先を突っ込んだ。今度は中央の媚肉に直接挿し入れる。

ギュッ..ギュウッ..

「指は..3~4本程度と言うところ..ですか。まあ、まだ余裕があるようですね。」

男は無遠慮にアキコの中に指を突っ込みグニグニとかきまわした。

「奥さん、フィストファックを試した事はおありですか?」

「そっ..そんな..ありません。」

「そうですか..まあ、出産直後は多少ユルめですが、年月を経るごとにキツクなって来ますから、早めに訓練しておいた方が良いですよ。」

「はい..。」

「フィスト..経験ナシ..と。..体位は後ろと前、どちらがお好きですか?」

「何でそんな事を答えなければならないんですか?」

「結構重要な事でしてね。だいたいが上ツキ、下ツキと言った部分の

影響が大きいのですが、膣内部の管の形状も関係しているようなん

ですよ。ですから、一応きいておかないとネ..」

「そっ..そんな..わかりません..」

アキコは頬を赤らめた。

「わからない..。ふん、まあいいでしょう。」

男はメモ帳に必要なデータを書き込むと、ノギスと筆記具をポケットにしまった。



「では、四つん這いになって下さい。たった今、この瞬間から、貴女はもう

『人間』では無い、1匹の『牝』となりました。『牝』となった以上、

『牝は牝らしく』、『四つ足』で歩いて頂かなければなりません。」

そう言いながら、男は亜希子の首に首輪らしきものをはめた。


実経験に乏しい亜希子でも、その『首輪の意味』は、わかる。

..ああ..亜希子..とうとう犬にされちゃうのね..



だが、それだけでは済まなかった。

次に頭の上から、何か帽子の様なものを被せられる。

アイマスクの上からだったので、それが何であるか、定かにはわからなかったが、

ツンとした匂いを嗅ぐことで、亜希子はその正体を知る事が出来た。

目隠しをされていても嗅覚はきく。いや、むしろ目隠しをされている分、嗅覚は普通以上に鋭くなるのが普通だ。

だからこそ、亜希子は『帽子』の正体を一瞬で知る事が出来た。

それは何あろう、他でもない、つい先ほど脱いだばかりの、亜希子

自身の愛液の滲みたパンティーだったのである。

自分自身の愛液にまみれたパンティーを頭から被らされると言う屈辱..。

だが、それもまた、亜希子を高く売る為の商品ディスプレイの一部に過ぎなかった。


「さあ..もっと犬らしく..」

背中を押し、両手と両膝を床につけるよう促す。

アナルに突き刺さったアナルプラグが、まるで犬の尻尾の様にピンと立つ。

「尻尾はそのままにしておきましょう。お客様にアナルをお試し頂くのに便利ですから。」

「はい..。」

亜希子は目隠しをされたままの不安な面もちで、その場に手をつき、牝犬の姿勢を取った。

「それから、お客様の質問には正直に答えること。どんな羞ずかしい質問でも、言い澱んだり、口ごもったりしてはいけません。」

「はい。」

「お客様の命令は絶対です。但し、肉体的な危険を犯してまで強要するつもり

はありませんので、もし、生命に危険が及ぶような場合は、早めにストップ

をかけて下さい。まあ、ストップをかけられて命令を中止するかどうかの

判断はこちらでするんですが。」言葉に含みを持たせる。


「..はい..」


「勿論、ギブアップする事も出来ます。所詮は『大人の遊び』ですから、

参加を取りやめるのも、最終的には貴女の自由意志です。

ギブアップする時はアイマスクを自分で外して下さい。

それで『ゲーム』は終わりです。プレイヤーとしての役割を下りる事になります。

まあ、できれば、最後まで我々のゲームにおつきあい頂きたいとは思っていますがね..。」


『途中でやめる事もできる』と聞いて、亜希子は安心した。

今どき、香港や外国に騙して連れてきた女を売り飛ばすような、そんな

『どこかの小説の中にあるような、悪の秘密結社』があるとは思えないが、

一度足を踏み入れたが最後、二度と抜け出て来られないような『魔窟』であっては、困るのだ。


「これは言うまでも無い事ですが、お客様に反抗するような態度を取ったり、

貴女の方からお客様に質問するような事は絶対に厳禁です。もし、このルール

を破った時は、この部屋から素っ裸のまま放り出す事になりますので、覚悟しておいて下さい。」


『素っ裸で放り出す』と言われ、亜希子は緊張の面もちで頷いた。

公共の場所で羞ずかしい姿を晒される..

それは『恐怖』ではあったが、同時に『願望』にも近い。

『抱いていた願望が実現してしまうかもしれない。』と言う『期待』と、

『不安』の中で、亜希子の緊張は否が応でも昂まった。


脅かしがきき過ぎて、亜希子がガチガチに緊張していると思ったのか、男は続いて、ニッコリと笑った。

勿論、男が微笑んでいる事など、アイマスクの亜希子にわかりようも無いのだが..


「まあ、厳しい事ばかり申しましたが、あくまでこれは『お遊び』です。ルールを守れば、貴女も含めて全員が満足して今日1日を過ごす事が出来るのです。楽しくやりましょう。」

そう言うと、男はパンと亜希子の尻肉を叩いた。

男にすればリラックスさせたつもりだろうが、目隠しされた上で首輪を

され、全裸で引き回される運命にある亜希子に、緊張をほぐせと言うのが、どだい無理な話である。

暗黒の世界だけが広がる中で、いきなり尻をスパンクされ、亜希子はびくっと身を固くした。


「では、参りましょうか。」

男がぐいと亜希子の首に結ばれたリード(引き綱)を引いた。

..これからどこへ連れて行かれるのだろう。..



亜希子は首輪を引かれるままに、右手と右膝から前に踏み出した


慣れない四つん這いの姿勢は、いかにも頼りなげだった。

バランスを崩し、身体が左右に揺れる。しかもアイマスクの為に

うまく方向感覚がつかめず、ついグラグラとふらついてしまう。

そんな無様な様子を嘲笑うかのように、チリンチリン..股間のラビアに

ぶら下げられた鈴が軽やかな音を立てていた。


「こちらです..さあ。」首輪に結ばれた引き綱(リード)が強く引かれ、

亜希子は男に誘われるまま、部屋の中央へと這わされて行った。

「お待たせいたしました。本日の目玉商品、正真正銘の『SMバージン・アキコ』です。」


部屋の中には全部で8人の男女が居た。いや、正確には7人の『買い手』と、亜希子と同時に出展された一匹の『商品』。

勿論、アイマスクをされた亜希子には、部屋の様子など全くわかりようも無い。



普通、『奴隷オークション』と言うと、カーテンを閉め切ったうす暗い部屋

の中で、タキシードや色とりどりのドレスでドレスアップした紳士淑女が

洒落たカクテルやパンチでも傾けながら..

などと言う様な光景を想像するが、このオークションは、そんな一般的なイメージとは、相当に異なっていた。

まず部屋が明るい。

主婦が出展される事が多いので、開催時間がどうしても昼間に偏りがちとなるせいもある。

それにしても、室内は実に『健康的な明るさ』に溢れていた。

窓もカーテンは開け放たれ、そこから青々とした空が

覗いていた。Pホテルはこの界隈では最も高層の部類に入るホテルの為、外から覗かれる心配が無いのだ。

だから、落札した『商品』を窓際に立たせ、『後ろから犯す』と言うようなプレイも平気で行う事が出来た。


これには、競売される側の被虐心を煽る為に、日常的な騒音を部屋の中にわざと取り込んでいると言う側面もある。

参加者は互いのプライバシー保護の為、一応仮面を被ってはいたが、その服装は驚くほど日常的なモノであった。

例えば男性の殆どはオフィスからちょっとコーヒーを飲みに抜け出した

ビジネスマン、女性は都内のデパートに買い物に来た普通の主婦..或い

は保険の外交員と言った扮装(いでたち)だった。



勿論、競売にかけられる商品の方は、客とは対照的な『非日常』の世界に

居た。『奴隷オークション』と言う言葉で一般的にイメージされるように、

彼女らが首輪をはめられただけの全裸である事には変わりなく、

周辺のソファやベッドの上に『お試し』用の鞭やバイブが置かれている事を考えれば、

この場所が一種異様な雰囲気を持った場所である事には、変わりが無かった。


亜希子達売買奴隷のパーソナルデータは、室内に置かれたデスクトップに表示されている。



「ほほう..新顔の彼女も、SMバージンですか。」

「それにしては、ちょっとトウが立っていますな。」

「経産婦ですから、多少『お道具』が古びているのは仕方無いでしょう。」

「しかし、『処女』は『処女』ですからなぁ。」

口々に客達がはやし立てる中、亜希子は首輪のリードを引かれながら、

テーブルの周囲、男女の足下をグルグルと引き回されていた。


「お尻に尻尾なんか下げちゃって、可愛いわね。」

「うん、鈴もいいわ。ウチの娘にも、今度早速試してみようかしら。」

女性の声に亜希子はビクッとした。

考えて見れば買い手が男性ばかりだとは限らないのだが、

『女性を買うのは男性』と言う固定観念に縛られていた亜希子は意外な感じがした。

「ほう..クリトリスとラビアにリングをぶら下げているとは..バージンなのに、なかなか感心なマゾですな。」


5~6周テーブルの周囲を引き回されたところで、亜希子は中心に置かれた、

小さなテーブルの上に引き上げられた。そこが『商品』達の陳列棚だったのである


ガツン..テーブルの上に手をかけた拍子に、そこ居た先客に身体が触れる。

「あ..ごっ..ごめんなさい..」

「いっ..いいえ..」

互いの顔も見ぬまま、亜希子は先着の商品と言葉を交わした。

四角いテーブルは成人女性2人が四つん這いになるには、やや狭すぎた。

亜希子が上に乗るため、先着の女性はテーブルの端ギリギリまで、身体を

ずらさなければならなかった。

「すみません..もうちょっと寄って頂けますか..。」亜希子が言う。

「あ..はい..」手探りでテーブルを探りながら、女性が身体を傾けた。

先着の女性の肩は完全にテーブルからはみだしていた。

「すみません..」

どうにか亜希子はテーブルの上に乗る事が出来た。



..奇妙な光景である。

真っ昼間のシティホテル。燦々と太陽光が射し込む中で集う普通の人々。

その中央..

狭いテーブルの上に、全裸の女性が2人、身を寄せ合って四つん這いになっている。



柔らかな肉の感触と体温を脇腹に感じながら、亜希子は身体がどんどん火照って行くのを感じていた。

鼻につんと香りの良い体臭が香る。

微かな尿臭と体臭、それに香水の入り交じった臭い..。

おそらく相手の女性は亜希子と前後を逆にしてテーブルの上に載せられているのだろう。

その予測は的中していた。


つまり、はたから見ると、亜希子の顔の真横に、相手の女性の剥き出しの

陰部が並んでいる事になる。

逆も然り、亜希子の尻は、相手の彼女の真横で、リングのついたラビアとクリトリスをキラキラと輝かせている事になるのだ。



双尻を並べられて比べられるのも羞ずかしいが、顔の横に尻を並べられるのも何となく羞ずかしい。



考えて見れば不思議なもので、こんな事でも無ければおそらく一生出会う事の無かった2人が、今こうして裸の肉体を寄せ合っている。

勿論、相手の姿は見えないが、一体どんな女性なのだろうか..と亜希子は不思議に思っていた。
 

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